遺伝子の呪いか?

今日は同い年の親戚に会いました。
やつはcountertenorなので、私と同じ音域で歌いやがります。私より高いかも。
地声は低くて太いのに、ふだんは「ひょろひょろ〜〜」と裏声をつかうあたり、うちの犬(♂)そっくり。低声好きとしては許せませんが、どうも高い声で歌いたいって本能があるらしいよ。

ここのところ共通の友人もふえて、よく会うんだけど、一年前まではその存在すら知らなかった遠戚である。(幼いときに一度会ったとか会わないとか…)
しかし遺伝子ってのは怖ろしい。何かしら、共通項が多いのだ。それもマニアックな……

こないだヤツのいないときみんなと食べに行った店で、私がでっかい帆船模型を見つけて「わー」とかいってると、
「その船、○○ちゃん(はとこ)も反応してたよ」。

今日もうちの犬の写真を見て、「魔犬だ魔犬」というので、一応確かめたらシャーロッキアンだった…。
ふたりでジェレミー・ブレットがどうとかいって、グラナダ版のテーマとか口ずさんでしまう。

でもって二人ともヘンデリアン…
(まあカウンター的にヘンデルってのは正道だけども、ヤツや私の場合、音楽史的にも好きなんだよね…)

私の(見せびらかそうと持ってきた)Handel House Museumのブックレットをぺらぺらめくって、
チャールズ・バーニーだー♪♪」
と喜ぶ姿は、なかなかぞっとしないものがありました。あんたは私か。

私は、帆船もワトスンもヘンデルもバーニーも、自由意志で好いて、今まで生きてきたつもりだったけど、この男を眼にすると、20余年間 一体己は何に操られてきたんだ!? と思っちまいますね。深淵をのぞき込んだような気分になる。

まっ、似ない部分はまるで似ないので救われますがね。