2005-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ヴァン・ダイクといえば、

アガサ・クリスティが60年代ファッションをヴァン・ダイク風と呼んでたのが… 数日前、入浴中に読んだ『第三の女』(たしか1966)は、70歳後半にさしかかったクリスティが、彼女なりに当時の文化をフィーチャーしたポワロ物の一作。(同居人が風呂場に放置し…

アーン/ハーン

さらに、もうひとり気になっていたReynald Hahnのピアノ作品をCDで聴いてみた。プルーストの彼氏だったとは(もしかしてそれで有名なのか知らぬ?)プルーストがルーヴルの17世紀絵画にもとづいて詩作し、それを読んでHahnが作曲したというPortraits de pein…

後日談/余談

(前回までのあらすじ…オーストリアのバスバリトン ヴァルター・ベリーの声が気になる。録音を漁ってみよう。) ベリーはアルレッキーノではなくて音楽教師だった。 あと、1966年ベーム指揮の《フィガロの結婚》、198?年シャイー指揮の《チェネレントラ》な…

ブゾーニ関連の小さな発見

ブライトコプフから出ているブゾーニの練習曲集(Franzpeter Goebels校訂)2巻を入手。 Giga, bolero e variazioneがStudien nach Mozartのタイトルで2巻目に入ってる…と思ったら、ボレロ(モーツァルトのフィガロからの引用)の部分がない。でも、もう1…

杏奴小虫

昨日はフィンランドのソプラノ歌手アンヌ・コムシAnu Komsiのリサイタルに行ってきた。チケット2000円は安すぎるが、武蔵野文化会館は遠い…落ちつきと華やぎを兼ねそなえた魅力的なコロラトゥーラだ。テクニックも申し分なし、声量も立派、北欧系のルックス…

芋を洗う

土蜘を観た翌日国立へ行ったのです。 御ひいき勧進帳 一幕目 山城国石清水八幡宮の場 ─女暫─ 大薩摩連中二幕目 越前国気比明神境内の場 浄瑠璃「色手綱恋の関礼」清元連中三幕目 加賀国安宅の関の場 ─芋洗い勧進帳─ 歌舞伎を観出して4年になるけれど、ひど…

mellifluous

mellifluous (声・音楽など)なめらかで美しい、甘美な、流麗な;(菓子など)蜜[甘味]のたっぷり入った[OF or L (mel=honey, fluo=to flow)] Guardian紙のHis melliflous bass-bariton voice delighted opera audiences 今週のVoicesで聴いたWalter Berry…

土蜘

夕刻、友と京橋で別れたのち、東銀座方面へぶらぶら歩いていく。疲れたから芝居でもみるか、と思って。 歌舞伎座に到着すると、一幕見の列がおもむろに動きだしたところ。とりあえず後尾につく。演目は、吉右衛門の土蜘らしい。最後に芝居をみたのは夏だ(地…

チート他

2,3日前、京橋NFCでの生演奏つきサイレント映画上映に行ってきました。 機械人形 A Clever Dummy (1917)http://us.imdb.com/title/tt0007802/[監督]ハーマン・レイメイカー他、[出演]ベン・ターピン他チート The Cheat (1915)http://us.imdb.com/title/tt…

Platee 

ラモーのバレ・ブフォンPlateeのDVDを借りて、まずは前半、プロローグと1幕を見た。2002年オペラ・ガルニエ公演、演出はローラン・ペリー、オケはミンコフスキ率いるミュジシアン・ドゥ・ルーヴル、タイトルロールにイギリスのポール・アグニュー、ほかにも…

プラテー前夜

ここのところミンコフスキミンコフスキいってますが、やっぱり"やたらテンションの高いフランスの指揮者(川で鮭食ってそう)"大好き病がぶりかえし気味。 毎日からだが重くって、でもって朝青龍にゃかなわないし、どうにもダルイダルイダルイ… けれど、そん…

バリトン・マルタン

今週のBBC Radio 3のVoicesはフランソワ・ル・ルー(Br)*1がきていて、フランスの声楽ジャンルにかんする興味深い話が満載。ル・ルーといえば、ミンコフスキ&ペリーので、ややお疲れ気味の神官カルカスを歌っていたのが記憶に残っているけど、アバドのペレア…

ミンコフスキ好きの呟き

そろそろ"本物の"彼のベートーヴェンが聴きたい。 彼のベルリオーズと自分の妄想/幻聴を駆使して、脳内でキマイラみたいなやつをつくりあげるのはキツくなってきた。 (そのキマイラを励みにエロイカをさらってたんだから我ながらけな気じゃ) 「代わりに」…

ピープス氏 自縄自縛

臼田昭『ピープス氏の秘められた日記 ─17世紀イギリス紳士の生活─』(岩波新書、1982)を借りてきて読む。原文の日記からの引用が手際よく再構成され、新書らしく簡便な本。 今度は全文の邦訳を読みたい。サミュエル・ピープス、偉大だわ。自家用とはいえ、…

84, Charing Cross Rd.メモ

ヘレーン・ハンフ編著/江藤淳訳『チャリング・クロス街84番地 書物を愛する人のための本』(中公文庫。Helene Hanff, 84, Charing Cross Road, 1970)を読んだ。 NYの文筆業の女性*1とロンドンの古書店とのあいだの往復書簡集。こんな、芋蔓式に読書欲をかき…