Platee 

ラモーのバレ・ブフォンPlateeのDVDを借りて、まずは前半、プロローグと1幕を見た。

2002年オペラ・ガルニエ公演、演出はローラン・ペリー、オケはミンコフスキ率いるミュジシアン・ドゥ・ルーヴル、タイトルロールにイギリスのポール・アグニュー、ほかにもミンコフスキ組の歌手の名前がちらほら。

ミンコフスキの同オペラは、1988年の録音がCDで出ているので、12年越しの映像化ということになる。厳密な聴きくらべはできていないけど(たぶんしない)、奔放さが増してコントラストがきつくなった印象。序曲からしてカエルっぽい。

ペリーの、俗臭にまみれながらもエスプリなどというワケのわからんものに昇華(あるいは堕する)させられちまう演出は健在。
プチブルな神々がぞろぞろでてくるなか、ナウリとブロンが仲よく白けている様など、もはやデジャ・ヴュを通りこしてスターシステムと呼びたくなる。

前2作にはそれぞれデセイ、ロットの看板女優がいたわけだが、今回のヒロインはテノールのアグニュー。先のふたりに優るとも劣らぬ"女優"っぷりを発揮していてすばらしい。

舞台もピットも万遍なく映って、ミンコフスキのDVDでは買いだ! と思う。昨秋のシャトレの<ジェロルスタイン女大公殿下>のDVD化も待ち遠しいけども……このプラテー欲しいわー。

「でも6000円するんだよねー…」
「けっこうな値段ですねえ。でもこないだのBeastie Boysのチケットは7000円だったから…」
「そうかーナマ見に行ったと思えば…」
音楽の嗜好の異なるきょうだい(クラ人間とロック好き)だが会話は噛み合ってるのであった。
ちなみに、オペラ好きでなくとも、カエル好きはやはり「買い」でございます。可愛い。